円形脱毛症
AGAとの鑑別疾患「円形脱毛症」について
発生頻度
圧倒的に多いAGAの次に多い円形脱毛症。
と言っても人口の0.1~0.2%の頻度で発生(アメリカでの統計で日本でも同程度と考えられています)し、AGAと比較するとぐっと可能性は低くなります。
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一般的にストレスが原因とされていますが、実は医学的にストレスとの因果関係は証明されていません。
この「根拠のないストレス説」は、患者さんはもとより、家族・学校の教師・周辺の仲間を苦しめていることをもっと周知させる必要があります。
例えば、円形脱毛症を発症した子供の親が「学校におけるストレスのせいで円形脱毛症が出現した」と学校や教師を訴えかねない自体なのです。
おそらく自己免疫異常が原因と言われていますが、現在も研究が進められています。
合併症
橋本病に代表される甲状腺疾患を含む内分泌疾患、またアトピー性疾患を高頻度に合併することが明らかになっています。
予後
アトピー素因をもたず、思春期以降に孤立性病巣が単発、多発する場合の予後はまず良いものだと言われています。
しかし、小児での汎発性脱毛ではなかなか完治しにくいと言われています。
また、脱毛面積が広いほど難治性と言われています。
鑑別診断
・トリコチロマニア・・・自分で毛を抜いてしまう、ある種の精神疾患。
・悪性腫瘍の皮膚転移
・真菌症
治療
主にステロイドや免疫抑制剤を使用した治療になります。
詳細はガイドラインに譲ります(
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/1372913324_2.pdf)
また、難治性の症例については家族を含めた精神的なケアも大切になります。
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